神の僕の一人、そして、イエス・キリストの使徒の一人であるパウロ。神が選ばれた者たちの信仰、そして、敬虔を生じる真理の知識により、
2 時の始まる以前、嘘をつくことのできない神が、約束された永遠の命の望みです。
3 しかし、私たちの救い主であられる神の命令により、私に委ねられた宣教で、時至り、神はご自分の御言葉を明らかにされました。
4 共の信仰により、私の真の子の一人であるテトスへ。父なる神であられ、私たちの救い主であられる主イエス・キリストより、恵み、哀れみ、平安がありますように。
5 私があなたをクレテに残した理由は、私があなたに命じたように、不十分な所を順に補い、そしてすべての町で長老を選ぶためです。
6 長老となるべき者は、非難されるところがないか、一人の妻の一人しかいない夫かどうか、忠実な子供がいて、その子供は放蕩や不従順で訴えられたことはないか、という条件です。
7 なぜなら、監督は非難されるところがない人でなければなりません。すなわち、神の執事として非難されるところがなく、放縦でなく、気短でなく、葡萄液を好まず、暴力をふるわず、金銭欲のない人であるべきです。
8 反対に、よく人をもてなし、善なるものを愛し、冷静で思慮深く、公正で、敬虔で、自らを律し、
9 教えられた真実の御言葉を握っている人であるべきです。それは、健全な教理で勧め、反対者たちを糾弾することができるためです。
10 なぜなら、不従順な者、無駄話をする者、人を騙す者は多くいます。特に割礼者に多くいます。
11 そういう者たちの口を閉じるべきです。彼らは汚い利益のため、教えてはいけないことを教え、家人全員をひっくり返します。
12 クレテ人自身である、つまりクレテ人の一人の預言者は言いました。「クレテ人はいつも偽りを言う者で、悪い獣で、怠け者の大食漢である。」
13 この証は本当です。したがって、信仰で健全になるために、彼らを厳しく糾弾しなさい。
14 ユダヤ人のたわごとや、真理から向きを返る者たちの命令1に留意しないようにするためです。
15 きよい者にとって、すべてがきよいのですが、汚されて信じない者たちにとってきよいものは何もなく、心と良心さえもが汚されています。
16 神を知っていると言いながら、彼らは行ないで神を否定し、憎むべき者であり、不従順であり、すべてのよい業から見捨てられた者です。
しかし、あなた自身は健全な教理のためにふさわしいことを、話しなさい。
2 すなわち、年老いた男たちは酒を飲まず、威厳があり、慎み深く、信仰、愛、忍耐に健全でありますように。
3 同様に、年老いた女たちも、行ないが神にかなう者であり、他人の中傷を言う者ではなく、多量の葡萄液を好まず、善なることを教える人であるように、
4 そして、若い女たちに自分の夫を愛すること、自分の子どもを愛することを、年老いた女たちは勧めるように、
5 また、思慮深く、貞淑であり、自分の家を守る人であり、善良で、自分自身の夫に従順であるように、勧めるようにしなさい。それは神の御言葉が冒涜されないためです。
6 同様に、若い男たちは正常な心であるように勧めなさい。
7 すべての点に、あなた自らがよい行ないの模範を示し、教理では、高潔であり、品格があり、清廉潔白を示しなさい。
8 糾弾の余地がない健全な言葉を言いなさい。あなたに関して悪く言うことが皆無で、反対者が恥じ入るためです。
9 僕たちは、口答えせず、すべてのことに、自分自身の主人たちを満足させるよう、逆らわないように勧めなさい。
10 くすねることなどせず、むしろすべてに、忠誠を示しなさい。私たちの救い主であられる神の教理を美しくするためです。
11 なぜなら、救いをもたらす神の御恵みはすべての人に表れており、
12 不敬虔、そして世俗的な欲望を否定し、真摯に、正しく、敬虔深くこの時代を生きるべきであり、
13 祝福の希望、そして偉大なる神と私たちの救い主であられるイエス・キリストの現れ、また栄光の来臨を待ち望むように、私たちに教えています。
14 すべての違法な行ないから私たちを贖うため、またよい行ないに熱心な、特別な国民を、ご自身のために清めるため、キリストはご自身を私たちのためにお与えになりました。
15 これらのことを話し、勧め、すべての権威をもって糾弾しなさい。誰からも疎んじられてはいけません。
支配者たちと権威者たちの支配下に入り、命令に従い、すべてのよい行ないのために備え、
2 人の中傷を言わず、平和的に、穏やかに、すべての人に対して謙虚であるように忘れないようにさせなさい。
3 なぜなら、私たちも以前は愚かで、不従順であり、欺かれ、様々な欲望と快楽に仕え、悪意とねたみの内に生活し、憎み、互いに憎まれていました。
4 しかし、私たちの救い主であられる神の親切と愛が現われた時、
5 私たち自らが行なった義の行為によってではなく、神ご自身の哀れみによって、救い主は私たちを救ってくださいました。新生の洗浄と聖霊の更新とを通してです。
6 私たちの救い主イエス・キリストを通して、聖霊は豊かに注がれました。
7 それは、キリストの御恵みによって義と認められた私たちは、あの永遠の命の希望による相続人となるためです。
8 これは信頼すべき言葉です。ですから、神を信じた人々が思慮深く、よい行ないを続けることができるように、これらのことをあなたが絶えず断言することを、私は求めます。これらのことは人々にとってよいこと、また役に立つことです。
9 しかし、愚かな議論、系図、論争、律法に関する争いは役に立たず、むだであるから、避けなさい。
10 一度か二度の忠告の後、分裂を起こす者2を拒否しなさい。
11 あなたの知っているとおり、そういう者は歪んでいて、自らを有罪としていながら、罪を犯しています。
12 アルテマスかテキコをあなたのところに遣わす時、ニコポリにいる私のところにがんばって来なさい。私はそこに冬を過ごすと決めたからです。
13 律法の専門家ゼナスとアポロは、道中不足なものがないよう、急ぎ送り出しなさい。
14 そして私たちの仲間たちも、どうしても人が必要とする物を与えるために、よい行ないを維持することを学ばせなさい。実を結ばない者にならないためです。
15 私と共にいる者全員、皆さんに挨拶を送ります。信仰を添えて、私たちを愛している人々に挨拶を送ってください。恵みがあなたがた全員と共にありますように。アーメン。